全ての患者さんは、手術の前に血液・心電図・CTなどの精密検査をする。
特に全身疾患の場合は、血液検査と心電図の検査で分かることが多い。
患者さんが気付かれてなくても、肝臓病・心臓病・腎臓病を発見でき、それが重篤な場合がある。
この患者さんも、御本人はあまりご存知無かったようであるが、血液が止まりにくく、腎臓病と肝臓病の病状が中程度進んでいた。
患者さん御本人のかかりつけ医と連絡を取り、まず全身疾患の改善をはかり、お薬を飲んでいただき、それらの病気を手術可能なまでに改善していただく。
そして手術の際には、麻酔医によって全身管理をしてもらう。
手術部位が上下左右4箇所ある患者さんだが、半分もしくは4分の1の部位のみを一手術で行う方針で決めた。
そうすることにより、かなり重篤な全身状態であっても、心臓ペースメーカーをお使いの患者さんであったとしても、手術できることが可能になる。
この患者さんも、本日午前中に約1時間かけておこなった手術のあと、出血も止まり元気な顔で帰られた。