70代男性。
上顎のほとんどの歯が動いている。
特に上顎左側5番・6番の揺れがひどい。
その揺れを取るため、その日からしっかりと噛むために、上顎左側4番と1番の部分にインプラントを埋入した。
埋入トルク値は左側1番は50Ncm、4番は45Ncmで埋入できた。
インプラントの長さは、共に13mm。
インプラントの埋入の初期固定を調べる共鳴振動数(一般的に60以上の数値が安定といわれている)は、1番は79、4番は65の値を示した。
「ISQ数値」が65を超えるとすぐに、仮歯を入れてすぐに、ある程度の堅さのものは噛むことが出来るようになる。
つまり残ったご自身の歯よりも、しっかりと噛めるはずである。
2本のインプラントを入れるだけでも、ご自身の歯の支えになり、またご自身の歯も長持ちすると考える。
高齢の方には、福音となる治療方法であると思う。
技術的にはかなりの熟練を要するが、是非このような治療方法を他のインプラントをされている歯科医師の方々にも、普及させて頂きたいと思う。