上顎の歯を抜かないといけなくなり、総入れ歯になって2年近く経った。
7~8年前にガンで胃を全摘されている。
入れ歯が合わなくなくて、ご飯がよく噛めない。
入れ歯では味がわかりにくく、美味しくない、と言って来院された。
インプラントについて詳しく説明し、インフォームド・コンセントが得られたのでインプラント治療をすることになった。
胃を失くすと、消化のために咀嚼が重要になる。
私の身内で68歳の時、上顎のインプラント治療を受け、その後胃の全摘を受けた者がいる。
御年90だが、他の家族と同じ食事を摂ることが出来、消化・吸収も良好なのか、いたって元気だ。
この患者様にとって、インプラントが美味しい料理を楽しんでもらうための、そして栄養をしっかり吸収するための一助となれば、それこそ歯科医冥利に尽きる。
ところでインプラント治療は埋め込みも重要だが、メンテナンスも大切。
抜かりなく不具合をチェックして、永い間使っていただきたいと思う。