下顎のほっぺが腫れている
下顎のほっぺが腫れている40代女性が、先日来院された。
以前から自覚してはいたが、さしたる痛みがなかったので半年ほど放っておいたら、近頃腫れがひどくなり、痛みも出てきたということであった。
パノラマラマレントゲンを撮影すると右下奥歯2本の根の先に3~4mmの病巣があった。そのすぐ下には下顎管という神経を包む管が走行しているが、奥歯の病巣はそこには及んでいなかった。
まだよかった。
歯はかなり動揺していたので抜歯は避けられないが、根の病巣が神経に達していると、これを除去する際に神経までも痛めてしまい、下唇の麻痺を起こしてしまう。
そこまで進行していなかったので病巣を取り除けば炎症はおさまり、数カ月後には骨もできてくる。
骨が出来ればインプラント治療も可能である。
とにかく、少しの腫れや痛みでもすぐにご来院いただきたい。
重篤にならないうちに処置することが大事である。
うまくすると歯を失わずに済む場合もある。
出来るだけご自身の歯を残す…、これがなにより大事。