こんにちは、舘林です。
愛煙家にはすみませんが、またしても禁煙の話題です。
ベルギーでは2006年から3段階に分けて禁煙法が施行されました。
まず06年1月に公共の場所と職場の多くで禁煙となり、続いて07年1月にレストラン、10年1月には食事を提供するバーも禁煙となりました。
このような徹底した禁煙法の施行により、早産リスクが有意に減少したことがベルギーHasselt大学のBianca Cox氏らの研究で分かり、このほど権威ある医学雑誌に掲載されました。
各段階で施行後すぐに早産率は低下しましたが、特に第3段階後が最も著しかったようです。
ヨーロッパ各国では業種を問わず、施設内禁煙は高いレベルにある一方で、日本の状況はどうでしょうか?
2009年1月に神奈川県が「公共的施設における受動喫煙防止条例(仮称)」の素案をまとめて発表しましたが、これに飲食店・風営法適用施設の経営者らが猛反発。
県知事への狙撃予告メールで検挙者が出るなどの大騒動となり、県側は小規模の飲食店と風営法適用施設については禁煙または分煙の措置を「努力義務」に格下げしました。
このように、日本国内の禁煙に対する足並みはきれいには揃っていません。
ちなみにベルギーでは店舗側の売上が26%減少することを見込んだ上で、健康を優先し、禁煙法を断行しました。
保健相がレストラン内の禁煙状況をチェックし、違反した場合は最高で1650ユーロ(約20万円)の罰金が科せられるそうです(神奈川条例では5万円)。
Bianca Cox氏らは論文を「禁煙法は、人生の始まりの段階から国民に利益をもたらす」と粋に締めくくっていますが、挙児希望の女性の禁煙はおはやめに。
妊娠してからでは禁煙治療薬が使えませんので、たのみは気合だけとなります。