昨日の「NHK特集」
”あなたの寿命はのばせる・長寿遺伝子発見”
寿命を延ばす遺伝子が発見されたというレポート。
この遺伝子は誰でも持っていますが、普段は眠っています。
その長寿遺伝子は、ある方法でスイッチオンできるということです。
そもそも老化の原因の大きな要素は、ミトコンドリアの弱体化と免疫細胞の暴走だそうです。
どちらも、それら自体の劣化(老化)が原因です。
ミトコンドリアは、細胞内のエネルギー工場で、それが数多く活発なら身体も若々しく活動できますが、老化すると活性酸素を多く出すようになり、身体を傷つけていきます。
免疫細胞も老化すると、敵味方の区別ができなくなり、正常な細胞を攻撃するようになります。
その標的になりやすいのが血管内の細胞で、そのため年をとると動脈硬化がおきやすくなります。
では、長寿遺伝子をスイッチオンする方法とは何か?
それは”カロリー摂取を制限すること”です。
アメリカ・ウィスコンシン大学の実験で、アカゲザル(平均寿命26年)で実験したところ、普通に餌を与えたサルは20年以上たつと毛は薄くなり皮膚も皺が多くなりましたが、30%のカロリー制限をずっとしてきたサルは、毛もフサフサで艶があり、皮膚も張りがあり若々しさを保っていました。
脳を調べても、カロリー制限をしたサルの神経細胞はビッシリと詰まっていたのです。
このようにカロリー制限をすると、ミトコンドリアは活性酸素を抑制する物質を出すようになります。
これはサルの場合の話ですが、では肝心の人間ではどうか?
この医学的な事実から、アメリカには「カロリー制限協会」という団体があり、30%のカロリー制限に取り組んでいます。
そこでは、血管年齢は一般の人に比べて平均で30歳は若いという結果がでているそうです。
血管年齢は若さのバロメータですから、カロリー制限の効果はあったといえるでしょう。
そして、今回は金沢で4名の人がカロリー制限の実験に取り組みましたが、3週間過ぎるとミトコンドリアが31%増えた人が出て、7週間で全員が「長寿遺伝子」のスイッチがオンになったと確認できました。
誰でも長寿遺伝子を持っているというのは、本当だと確認できたわけです。
さて、この「長寿遺伝子」の正体とは何か?
それは、『サーチュン遺伝子』と呼ばれる遺伝子です。
サーチュンとは、指揮者の意味らしいです。
カロリー制限をすると他の遺伝子に作用し、ミトコンドリアや免疫細胞、インシュリンの働きなど100以上もあるといわれる、様々な老化促進の原因を抑えるように働くようです。
良いこと聞きました。
歯も強くしないと、長生きしても楽しさ半減かもですね。