こんにちは、舘林です。
仕事の行き帰りは電車内で小説を読んでいますが、物語に入り込めない期間がたまにあります。
小説の内容云々ではなく、体調の良し悪しに左右されるような感じのものです。
そういう時はエッセイに切り替えますが、エッセイのいいところは小説と違って読み飛ばしが出来るところですね。
小説でこれをやってしまうと、肝心な犯行の動機がわからなくなったりします。
エッセイに関しては、つかこうへい 氏 や 池波正太郎 氏、椎名誠 氏といったところが好みの作家ですが、特に椎名 氏はなるほどと膝を叩いてしまう話と、バカバカしいことこの上ない話との織り交ぜ方が実に妙で、油断して読んでいると体力がとんでもなく奪われてしまう時があります。
世界のいたる所を飛び廻った氏がおっしゃるには、日本人はいつでもトイレで排泄することが出来て、安全な水をいつでも飲めて、毎晩ビールをゴクゴクと喉を鳴らして飲める、ごく限定的な一部の人間だそうです。
私どもの医院が入る大阪駅前ビルには沢山の人が働き、沢山の人が外からやって来ますが、「ドコソコの店のナニナニが品切れで食べられなかった」ということはありますが、食べ物にあぶれてしまうことなどは決してありません。
よくよく考えるとこういう日常が送れる国は、本当に一部なのだなということを痛感いたします。
最近、原酒が減って、好みのウイスキーが手に入りづらくなり、文句の一つも出そうになりますが、椎名 氏は、今以上の暮らしを求めるのは藪をつついて蛇を出すようなものだと警鐘を鳴らしています。
そのお言葉の意味、なんとなくわかりますので、ウイスキーのことは我慢します。
足るを知る、と言うヤツです。