不幸な患者さん|大阪インプラントセンターImplant情報

大阪インプラント情報不幸な患者さん

不幸な患者さん

50代男性で約7年前、他院で上顎骨膜下インプラント手術を2度失敗された患者さんが、初診で6年前に来院された。
大きな穴で上顎洞と口腔内が交通しており、食べ物が上顎の穴の中に入るという、悲惨な状態であった。

粘膜の封鎖を、関西一円の大学の口腔外科に紹介したが、全て断られた。
それくらいの大きな穴であったので、京都大学の人たちと相談し知り合いの岡山大学医学部形成外科で、血管付皮膚移植をして頂き穴を封鎖することが、数年前に出来た。

その後総入れ歯を数年間、使用されていた。
うまく話すことが出来ず、インプラント治療に希望を取り戻され先月来院。
上顎の骨が全く無い状態を解消するための手術、精密なCTを撮り精査し、大きな骨移植を6月22日(水)に、元奈良県立医大助教授で、この種の手術では私の知る限り日本一の腕を持つ、奈良県開業の堀内克啓先生と共に、私共の医院で行った。

両側科下顎枝から、20㎜×40㎜×5㎜を2片ブロックで採取、上顎骨にスクリューピンとプレートで固定し、同時に両側サイナスリフトを施行。
オペ時間3時間30分で無事終了。
2時間後帰宅して頂き、翌日木曜日にご自宅に電話をしたところ、痛みも無しということで非常に上手くいった。
この方の問題点は骨膜下インプラントを、清潔な環境下で手術が行われなかった為、感染・排膿した点にあると思う。

人体の身体は正直であり、綺麗な環境で上手くインプラントをすれば、きちんとインテグレーションし、そうでなければ排除される。
歯科医師として、またインプラント医として、肝に銘じようと思う。