こんにちは、舘林です。
学会でお話を聞く機会がありますが、時間が迫った辺りで座長の先生が「このシンポジウムのTake Home Messageとして、登壇された先生方からコメントを頂きたいのですが…」という言葉で締めくくりに入ることがあります。
Take Home Messageとは、これだけは持って帰ってほしいと思うキーメッセージのこと。
話の要約であったり、キモの部分の強調であったりと演者の先生によって様々ですが、聞いているヒトにとって、誤解なく記憶にとどまるものでなければいけません。
このTake Home Message、患者様に対する治療説明の際にも有効な手法であるように感じます。
医療現場というのは概して怖いところなので、患者様の精神状態はいつもどおりではありません。
これまで経験したことならともかく、初めて受ける治療の場合はどんなにこちらが周到と思える説明をしても、右から左へ、ということは十分考えられます。
ある研究によれば、重い話になればなるほど認知率は下がるのだそうです。
あれやこれや説明した後で、締めの”Take Home Message”。
そしてちゃんと心に留めてもらっているかどうかの確認も必要です。