先日、名古屋市立大学院の道川誠 教授がアルツハイマー病の進行を食い止めたり、その予防に“歯周病治療と予防”が大きな役割を果たす可能性があることを報告し、世界中から注目を集めている。
歯周病は40歳を過ぎると患者数が増え、軽度のものまで含めると国民の7割、約8千万人がかかっているといわれる。
歯周病が重症化すると肺炎を起こしやすくなるとも言われている。
これは高齢者などが誤って唾液を吸い込んでしまうと、唾液中の細菌が肺の中に侵入し、炎症を引き起こしてしまうことが原因だが、歯周病の唾液はその傾向がより強い。
また歯周病菌が歯茎の血管から血液中に入り込み、心臓に達してしまうと心臓の血管壁に炎症を起こし、その結果、感染性心内膜炎や狭心症・心筋梗塞を引き起こす可能性もある。
その他妊娠中毒症など、様々な疾患との関連が報告されている。
この万病のもととも言える歯周病を治すには…。
まずは口の中の歯周病菌を増えないようにすることが大事である。
歯周病の原因は数十種類の細菌の塊=「プラーク(歯垢)」であり、これが歯肉に炎症を起こしたり、歯槽骨・歯根膜を溶かしたりする。
定期的に歯科医院で歯周病の原因であるプラーク除去をしてもらうことで、歯周病の予防だけでなく、全身の怖い病気にかかる確率をグンと下げるかもしれない。